理事長挨拶

2023年の日本臨床環境医学会総会で新理事長に 坂部 貢 先生が再選されました。


坂部 貢

理事長就任挨拶

学会員の皆様

 この度、日本臨床環境医学会・第8代理事長を拝命いたしました。第4代、第7代理事長としても、学会活動活性化のお手伝いをさせて頂いておりましたので、3度目の理事長ということになります。
 木村 穣 第6代理事長(東海大学教授)の後任として、2021年7月から、コロナ禍における特別な事情を踏まえたご指名ということで、第7代理事長を引き受けさせて頂きましたが、今回継続してご指名を受けたことについては、その責任の重さを痛感しているところであります。
 さて、新型コロナウイルス感染症も第5類に移行し、社会もコロナ禍前の状況に戻りつつありますが、学会員の皆様の研究活動はいかがでしょうか? 機会があるごとに申し上げておりますが、本学会も発足から30年以上が経過し、今一度学会の存在価値を見つめ直し、今後の方向性を議論する時期となっています。引き続き「学会創設の原点に戻り、これからの10年を思考する」年度にしたいと思います。本学会は、本邦でも稀にみる学際的な研究者の集まりであり、私たちの誇りとするところです。一方、異分子の集合体は、時として脆弱性の原因ともなります。しかし、会員それぞれが向かうベクトルを一つに集中させれば、同質分子の集合体では得られない大きな力が生まれます。まさに本学会は、創設以来このように発展してきたと言っても過言ではありません。1990年代に刊行された「臨床環境医学」を手に取ってみてください。これほど幅広い分野から「環境健康影響」について議論する場が設けられている学術雑誌が他にないことに気づかれると思います。本学会がこれまで築きあげてきた数多くの成果を誇りとして、新たな課題にチャレンジし、更なる活性化を共に目指そうではありませんか。
 ご指導、ご支援の程、よろしくお願い申し上げます。

2023年7月31日